春の陽気になると体の不調を感じる方がいます。
なぜだかわからないけど、体がだるい、寝ても寝ても眠い…など。
それは、気候の変化によって起こる体の不調かもしれません。
気候の変化とは、当に気圧の変化です。
春は北の冷たい空気と南の温かい空気がぶつかって低気圧が発達しやすくなります。
この時期に使われることわざに「三寒四温」とありますが、当に上空では温かい空気と冷たい空気がぶつかり合っているために毎日の寒暖差が起こり、気圧の変化を敏感に感じ取り、体の不調へとつながっているのです。
ご相談の多い症状としては
・頭痛、片頭痛(特に雨の降る前の日に起こりやすいと言われる方が多いです)
・倦怠感(体のおもだるさ・疲れがとれない)
・めまい、立ちくらみ
・耳鳴り
・肩こり、首こり
・古傷の悪化
今までは気にならなかったのに、年齢と共にひどくなったという方や、産後ひどくなった、と言われる方もおられます。
漢方では体の中からバランスをととのえていき、不調の改善へと導くことができます。
頭痛薬が手放せないという方や、病院では異常はないと言われた方は一度ご相談ください。
冷え性のコラムに引き続き…
今回は私のお気に入りのホットドリンク「ハニージンジャー」について
寒さに弱い、寒いと動けなくなる、手足が冷えて温まらない。
そんな方にオススメなのは「生姜(ショウガ)」です。
私も冷え性な体質で、早く温まりたいときはこのドリンクを作って飲んでいます。
市販のドリンクも種類が豊富にありますが、やはり手作りだと美味しさが違いますね。
すりおろしたショウガを入れることではちみつの甘さがまろやかになりとても美味しいですし、はちみつの効果で喉も潤してくれて暖房で乾燥がちな室内にも最適です。
作り方
用意するもの ・はちみつ(小瓶) ・ショウガ(生)
1.ショウガは周りの汚れを洗い、乾かしておく(水分が入ると傷みの原因になりますのでご注意くださ い)
2. はちみつを開封後ショウガを入れる分だけ別容器にうつします(お好みでよいですが私は1/4ほど減らしました)
3. 減らしたところにすりおろしたショウガを汁ごと投入します
スプーンなどで混ぜてできあがり。
テースプーンでカップにとり、お湯で割ってフーフーしながら飲んでください。
紅茶に入れるのもオススメです。
作ってすぐでも飲めますが、数日置くと味がなじみまろやかになります。
※1歳未満のお子様には与えないようにご注意ください
※チューブの生姜は添加物が多いので生の生姜をお使いください
生姜が体を温めることは有名ですが、実はショウガには生姜(ショウキョウ)乾姜(カンキョウ)といった種類があり、それぞれの薬効を考慮しながら使い分けています。
実は、体を温める効果が高いのは生姜ではなく乾姜ですが、お手軽さから今回は生姜を使っています。
これはあくまで一時的なもの。
日々の冷えが辛いという方は一度ご相談ください。
急に気温が下がり「体が冷えて辛い」という方も多いかと思います。
漢方薬は体を温めるというイメージの方も多いかと思いますが、まさに漢方の得意分野で
あるといえます。
漢方薬で身体の中から温めることにより、ポカポカした冷えにくい体を目指していきます。
冷え性を放っておくと血液の巡りが悪くなり、女性では生理不順などの原因になることもあります。
また、冷え性といっても「実は冷えていない」という方がおられます。
夜は靴下をはかないと寒くて寝れないと言われるかたでも、実際に足を触らせていただくと冷たくないケース。これは仮性の冷え性です。
こういった方は温めるのではなく、違った方向からアプローチしていきます。
漢方の世界では西洋医学とは違った尺度で患者さんのお体の状態を測ります。
血圧を測るわけでも、体温を測るわけでもありません。
問診をしながら脈を診て、舌を診るのです。
患者さんとお話をしている中からふと漏らした言葉から患者さんの状態を感じとります。
それは、「陰」「陽」を測っているのです。
測れるものではないので、測るという表現はおかしいかもしれません。
私が漢方の勉強を始めたばかりのころ「陰」「陽」ってなんだろう?
と思っていました。イメージとしては陽は体を温める感じ。陰は体を冷ます感じ。
陰気(いんき)?陽気(ようき)?
陽気で温かい気を巡らせて、陰気は冷ますのかしら?
人の体の中の気の流れには2種類あるのかな?
こんな感じだったかと思います。
「陰」「陽」について今の考えを書いてみたいと思います。
人の体は複雑なので、植物を例にすると、
植物の成長に必要な条件に「土・水・日光」があります。
根から水分や土の栄養素を吸収して日光を浴びて光合成をして成長していきます。
植物で陰陽を考えると
「陰」とは「器(うつわ)」であり、根や葉、植物を形作るものすべてをいいます。
人の体で考えると、体全体(骨・筋肉・適度な脂肪・各臓器・皮膚)となります。
「陽」とは「陽気」であり温かな気の流れをイメージできます。
植物では葉の張りや瑞々しさであり、力強さからその植物の陽気を感じられるかと思います。
人の体で考えると、体温であったり、体を温める力や活動性の高さではないでしょうか。
では、陽気はどうしたら作られるのでしょう?
植物において「葉にハリがある」や「枝葉の伸びるスピードが速い」というのは
1.適度な水があり
2.適度な栄養のある土があり
3.適度に太陽の陽が当たる
この条件が揃えば根がしっかり張った瑞々しい葉っぱを持った植物へと成長します。
これを人に当てはめると…
1.適度な水分摂取
2.適度に日光を浴びること(朝起きて日の光を浴びるなど)
3.適度な食事
ではないでしょうか。
この「適度」というのが大切でして、過不足があれば植物では枯れてしまう原因になったり
人では不調を招いてしまう原因になるかと考えられます。
陰と陽は相互し合っているのだなと感じます。
陰が充実すると陽も充実する。
陽気が充実するような体を目指すとはやはり適度な食事と日光に浴びることと言えると思います。
食べることにより体が作られ、陽気が充実した体になるのだと思います。
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